福岡県にて外壁塗装をはじめとしたリフォームを承っております、リフォームのIRCです。
外壁塗装で用いられる塗料には、さまざまな種類があります。
「予算がないから最低限のグレードでいいかも」「できるだけ長持ちさせたから、無難なものを選びたい」など、人によってご要望は異なりますが、できるだけベストな選択をしたいですね。
今回は、戸建て住宅の外壁塗装で用いられる塗料の種類、細かな性質の違いについて、簡単にご説明したいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
■ グレードの種類
塗料のグレードは、主に塗料の中に含まれる合成樹脂と添加剤によって異なります。
グレードが低いものは、費用は安く済むものの耐久年数は低く、逆に高いものは耐久年数が長い代わりに導入費が高いです。
・シリコン塗料
外壁塗装で最も多く選ばれている塗料です。
価格と耐久性のバランスがよく、手ごろな価格で約10年ほどもつため、迷ったときに選ぶと間違いないといえます。
汚れがつきにくく、光沢のある仕上がりになるため、外壁汚れの悩みも解決するかもしれません。
ただ、シリコンの含有量によって耐久年数が変わるため、エスケー化研などの大手メーカーの塗料を選ぶようにしましょう。大手のものなら、含有量の高い傾向があります。
・ラジカル制御型塗料
シリコン塗料についで人気のある塗料です。
ラジカルとは、不対電子をもつ原子・分子のことです。外壁の塗膜に含まれる顔料の酸化チタンが、紫外線にあたることでこのラジカルが発生します。不対電子で不安定なラジカルは、普通の原子・分子の電子を奪っていくため、反応が連鎖することに。
このラジカル反応の抑える添加剤を加えたのが、ラジカル制御型塗料です。
シリコン塗料よりもやや高い価格帯・長い耐用年数ですが、使用されている樹脂によって耐久年数が左右される部分もあります。
・フッ素塗料
フッ素樹脂を用いた塗料です。
フッ素樹脂はフライパンの表面加工でも使用されているとおり、汚れがつきにくく、ほかの物質と結合することがありません。
強い耐久性を誇りますが、コストがかかるため、二世帯住宅などの大きな建物に向いている塗料です。
コストが気になるところではありますが、一度の塗装で長持ちすることから、トータルでの工事の数を少なくできます。
そのため、フッ素塗料を選んだほうがお得になる場合もあるでしょう。
・無機塗料
セラミックやケイ素などの無機物を主成分に、シリコンなどの合成樹脂を混ぜた塗料です。
無機物は紫外線による影響を受けにくいほか、コケ・藻の栄養にならないため、最も強い耐久性を誇ります。
高価なために、一般的な戸建て住宅の外壁塗装ではなかなか選ばれることがなく、施工できる職人は限られるでしょう。
汚れが付着しにくいという美点はありますが、上からの再塗装では密着できないため、場合によっては外装リフォームを検討したほうがいいかもしれません。
・ナノテクノロジー塗料
塗料に使用される樹脂を、ナノレベルまで小さく分解したものを含んでいるのが、ナノテクノロジー塗料です。
樹脂を使用する量が少ないため、製造時・廃棄時のCO²排出を抑え、地球にやさしいのが特徴といえます。
中にあるシリカ粒子が汚れの付着を防ぎ、雨水が汚れを浮かせて洗い流してくれます。
ラジカル制御型塗料と同じくらいの価格帯ですが、まだ開発されたばかりの新しい塗料のため、どれくらいもつかは分からない部分が多いです。
■ 水性・油性の違い
塗料を塗る前には、希釈材を混ぜます。
希釈剤は水か有機溶剤の2種類で、水を混ぜる塗料は「水性塗料」、有機溶剤を混ぜるのは「油性塗料」といいます。
現在、多くの外壁塗装で用いられているのは水性塗料です。
ニオイが少ないほかに、VOC(揮発性有機化合物)の排出が少ないため、周囲に迷惑をかけにくい利点があります。
油性塗料は有機溶剤(シンナー)のニオイが気になるところですが、耐久性がやや水性より上回るため、紫外線の影響を受けやすい屋根に用いる方も多いです。
■ 1液型・2液型の違い
お客様が選ぶことは少ないですが、1液型・2液型という塗料の区分があります。
これらは、硬化剤が混ぜられているかどうかの違いで、仕上がりに差が出ることはありません。
硬化剤は、塗料を硬化・乾燥させるために必要な材料のことです。
1液型はすでに混ぜられた状態ですが、2液型は主材と硬化剤が分かれているため、施工前に混ぜる必要があります。
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■ まとめ
外壁塗装で用いられる塗料のグレードは、主に中に含まれる合成樹脂と添加剤によって分かれますが、枠組みにとらわれない新しい技術を用いた塗料なども登場しています。
水性・油性の違い、1液型・2液型の違いなどもありますが、現在は性能に差がないため、グレード以外の要素については職人に選定を任せてもいいでしょう。